seasons
the sankhwa
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02 study#1 2018
「行く。」

SUMMER

和歌山
白良浜

writing by 玉田和平
photograph by 三田周

関西で夏の名所といえばどこだろうかと考えたとき、真っ先に和歌山県南西部の白良浜が浮かんだ。真っ白に伸びる砂浜に花の如く咲くパラソル群。青が眩しい海。遠くに見えるリゾートホテルと手書きの看板が並ぶ海の家。頭の中で浮かび上がる海のイメージそのものだ。さぞ写真映えするだろう。一路紀伊半島へ。まだ日も昇らぬ内に集まって出発。春編同様、目的地は観光地。日が昇るに連れて人が増え写真撮影どころではなくなるので早めに行って早めに帰る。夏の白良浜は真っ白の砂浜故太陽の照り返しも凄いので、日が登り切る前に撮影を終えてしまいたかった。

到着した白良浜は想像していたよりも夏だった。車から降りると鼻を刺す海の匂い。強い紫外線が肌を焼く感覚。突き抜けるような青い空と水平線の境目に少しの雲が浮かんでいた。想像する海がここにある。まだ午前中なのにたくさんの人がパラソルを砂浜に突き刺していた。遮蔽物がなく溶けるような暑さだ。白い砂浜が想像していたよりも陽の光を反射する。この年はじめての海に心が踊った。波打ち際に行って寄せては返す波を眺めたり、意味もなくふらふらと歩いたりした。海にも入らず砂浜をいったりきたりしている成人男性4人を訝しげに見る観光客の目すら気にならないほど気持ちが昂ぶっていた。砂浜の他にも、近くの防波堤や磯にも足を向けた。

喧騒を離れるにつれ、周りは次第に緑が増え、落ち着いた雰囲気になっていった。ホテル利用者向けのシャワーやのそばに打ち捨てられた自転車が潮風によって錆びている。半分欠けたブイがそこかしこに散らばっていた。崖の近くを飛ぶ鳶の鳴き声と、磯の生き物を捕まえる人たち。そこには砂浜側とは別の、ささやかな夏が存在していた。

ふらふらと散策しながら写真を撮ってもらったが、そこには完全に浮かれたバカンス野郎たちが写っていた。この夏のアーティスト写真は海の家の前で休憩している姿の1枚になった。

思ったよりも早く撮影が終わったので、別の場所でもう少し撮影しようという話に。地図を見ながら探していると近くに奇絶峡という名前の渓谷があったのでそこへ向かう。個人的に夏というと海よりも川のほうが馴染みがあったので嬉しかった。

道中、市場に寄って腹拵え。とれとれ市場という和歌山県で一番エンタメ度の高い市場へ向かって海鮮を思う存分頂いた。ドデカいマグロがその場で解体されて売られていた。刀のように長い鮪包丁が滑らかに肉を切り裂いていく。解体をしている職人さんは矢継ぎ早に切り取った部位の魅力を説明している。背身は身が締まっていて噛みごたえがあるよ。腹身は脂が乗っていてとろけるような味わいだよ。今ならこのサイズでこの値段。そうしている間にもマグロの身はみるみるうちに骨から外され、冊となってお客さんの手に渡っていく。実際にその場で整えられた部位を目にしながら説明されると、とてもお買い得のような気になってくる。生き物から食材へと変わっていく姿を少しだけ眺めて出発。

奇絶峡は思ったよりも山の中だった。谷間を流れる川と、その付近には上流から流れてきたであろう巨岩がゴロゴロと転がっていた。川沿いに道路が走っていたが、あまりにも大きすぎる岩は撤去されずに避ける形で道が組まれていた。風景は青から一転緑へ。水は透明で、川の深いところはコバルトブルー。山間に風が吹いていて涼しい。日が傾いている訳ではなかったが、夏の夕暮れに感じるようなセンチメンタルな空気が漂っていた。海とは違った音が聞こえてきて耳が喜んでいる。遠くで鳴く蝉の声、水が岩の隙間を通り抜ける小気味の良い音、滝が水を撹拌(かくはん)する音、カナヘビが走り抜ける草むらの音。山から聞こえる音たちは馴染みがあって安心する。

滝の側を登ると小屋があり、そこに不動明王が祀ってあった。崖から飛び出している大きな岩の下の隙間に小屋が建ててあり、岩自体がその小屋の屋根になっていた。不動明王に挨拶を済ませて1枚写真を撮ると、何故か赤色が滲み出したような写真になって怖かった。なんだこれ。世の中にたくさん存在する知らない原理の片鱗に触れたような気がして嬉しくもあり怖くもあった。ほんとになんなんだ。
奇絶峡に着いてすぐに、今回のアルバムについての話をした。季節をテーマにしたEPを作りたいね、という話が出て、いいねいいねと言い合った。あまり派手な曲は入れず、季節の移り変わりの中で感じる侘び寂びみたいなものが詰まった作品になったら良いなという話もした。レコードも作りたいねという話もした気がする。これが今回のアルバム『seasons』の原型である。

気づけば日が緩やかに傾いてきて、聴こえる蝉の声もクマゼミからヒグラシに変わっていた。なんだかんだで一日中歩き廻っていた我々はへとへとになっていて、口数の少ない帰路となった。

玉田 和平 (たまだ かずへい)
1991年広島生まれ兵庫/和歌山育ち、早生まれ。ドラムとコーラス。好きな漫画家は町田洋と市川春子。普段は大阪を中心にレコーディングエンジニアをしており、アルバム『seasons』も録音/MIX/MASTERINGを担当。最近コンタクトにしたので度の入っていないサングラスがほしい。

●① seaonthkw2dアルバム『』について②bx音源と印刷物のデータをスポンジ詰め込みました。③uyS作るきっかけな、3年間課外活動記録は四季テマ「」(全1曲)リ楽各種トミグサビで配信す高質や制わ冊子含むも併せ販売08ら3渡名付フィドワク並行こされ私ちござ土地赴食材調理べ演奏うよがど知ろそ中生:Plm54Lp96Cr7Gic遠船MAfYTINEUzFROv/(カ)結成明治以前日本存在服ぬ民山窩語繊細綴詞器心良響ブ探求ロッ自足運び体験大切gW上ほコツD媒ん代試歌レ用セ様々Q角挟イ編集ソ取りニプ機使おくだ形変え続現何へ憧持鑑賞者身近置愛家思価格:¥,+税/ズ×個差あ属素ェチウオラボ紙購入内容→←.H拡張ハゾパ再可能じ封ォピ仕組読予約必要・ァ場合店舗金方注意布禁止当第三直接的被害我責任負ね了承不点問@先移版利継ダ起開左下共有設定モ時選択ょ小登文章ぶ好二枚一両面短辺出力半分折ペ順重完!ホキ紐留線部絵柄壁貼#1替写真撮影為訪見聞深気芋掘鹿解雪奥独唱至僕達目会数多増情報量追ばず未捉流興味惹づ月費論始メ脱退新白考毎提案元ぞ通田周氏抜粋事感所実際今後少話進果回掛度越化初次関副得緩識企画投#冬ヒ旬採決普段立位同業束強疲終膨充限膠着状態突如到来ナ禍厳況曾緊急宣言発令ゆ番露収纏品群宅待長花祭等節滋賀琵琶湖阪泉館西兵庫砥峰原ヘ村ネ奈吉野和浜京都宝ヶ池公園剛春夏秋述対複雑伴離確無表特典連交換違故異冒頭簡単寧義旅軽健太頻繁雰囲由屋?玉げ模納緒ぜ県千桜早朝観光既人溢測誤安道古茶産軒浮温餅空相ゃ窓眺景色晴別恋シ損満指更寒暖口咲頂芽吹然手訳尚ュ割局ケョ描微妙散肌揚幼期憶繋学頃球恒例校箕市勝尾寺徒歩向煮豚汁似ふ瞬昔過ぎ象嫌ゴ受殆幸夜伝統十㎞青映整遍路覚逸木伐エ虫飛水神社参守呼授仰豊臣秀祈願頼佇彩放純建造魅減落静想像拾杖丁枝傾斜峯ぷ停麓便乗議昼最陽熱凄途型府ギ担料靴性敏改平南伸砂眩海書看板紀伊島昇帰照返車降鼻刺匂紫焼境雲午遮蔽溶暑反射踊波打寄男4訝客昂他防堤磯喧騒緑ャ捨転潮風錆欠崖鳶鳴声捕側策郎休憩姿図奇絶峡渓谷川馴染嬉腹拵鮮刀鮪包滑肉裂職矢説背締噛脂値骨買巨岩沿走撤去避透涼夕暮漂耳喜蝉隙滝撹拌草王祀根挨拶済赤滲怖世片鱗触ぐ派侘寂聴ゼ廻広育漫町洋X紅葉区環酔払比叡借遊計敵飽ベ座瓶捗住鳥笛怒農溜湧堰工這苦松崎銅暦諸北幾澄肝程洗礼残念ひ顔邪鞍馬禎藤勢夢霊告尋女鬼襲殺枯倒翌毘沙門天菩薩従堂怪晩童創断台壊勉丑刻狗裏戦随国規吊橋星族賑徹恐症余裕丈夫岸覇繰克装察望綺麗遥江哲也積滅域駅駐符搭久跡彼底革ぴ腰坂灯籠箇死堪笑誰供仏酒飲階法輪ぽ脇石柱晶粧美拝皆引危横冷迷慢湯剥蓋箸穴ぼ麺却視界老若犬覆幻葛息庭尻慌腕悟辿鍋鮭炊飯鰤奮昆鱈菜菊葱沢癖免許加構諾躍詳蕨遅経難悩魚偏漢字勘低尖鋭歯覗狭訛嘘係漁獲釣ノ匹佐協B扱狙㎝醸泡徳刃唐塩丼捌認応硬臓血卵嚢胃袋破端脳蓄貌極2失敗握卒卓駄揃華遽招醤油非常旨黄ユ淡衣鈍眠釜睡甲氷炎首詩六唯百郡瀬宮羽皇御蒸鈴魔除厄祖母舎汲支羨列貴零杯只圏髪沸騰凍兼火薬葡萄桃役茄万辛浸補助皮茹ぱぁ電主催準備梱預胸暇干題練習織答即正式密5員河施征慣抵巻般疎臨振畑胞献炒暫6争奪研軍五黙歓称仲穫抱稚忘鹸困惑伺膚茂ゲ植絡侵攻撃抗吸班戻泥猛厨房教豪拍団欒弾輩円椅寝帯ヤ擦狩猟〝”揺速徐丹林牧畜築給髭師迎吐棟鴨餌具勾米率9稲殖基賄銃保管倉歳児漬嘆候筋務薪炉室柔歴傷獣闘飾談藹焦黒沈腸排泄官糞臭隣槽濁肺隔膜ヨ械縄効技術史毛斑示剣鬱貫省届噌製香衝塗泣消櫃勧条是戯究痛肋希舌ザ捻掲廃棄呟総括褒互恥荷眼…ぉ類脈霧送命鶏牛薄友舞週末商致益権著肖財誹謗序俗紛訴訟賠償請稿+某蔵慨 盛K層扉井毒搬喋叩勤申導塞摘盤処呂崩労巡恵謝酷弦焚仮判潰己善幅障朽居適証堵還啜頬兄缶婦営介皿抑獄八倍席優雅圧昭7遭修繕ガ漏街暗袖揉悪右苛航叫悔挑紳士逆易件挙快妻趣尽遣添衛清森杞憂峠湿汗較親偶稜隠癒鍵迫弱東誕旧姉妹芸敦鼓8号働贈濃厚耐絞凸凹弓陰痍鮎将