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the sankhwa
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07 study#2 2019
「調達しに行く。」

AUTUMN

さつまいも

writing by yumi
photograph by 三田周

いつものように夜のスタジオ練習を終え、それぞれに上着を羽織り片付けをしていると玉田が言った。「秋どこいこ?」私はあの恒例の企画の事かと思いつつ、今までこの企画に参加することはなかったのでどこか他人事で「芋掘り」と答えた。玉田「芋掘り良いですね。yumiさんも来ます?」私「行く。」即答だった。というのもこの時点で、サポートメンバーである私と佐藤の正式加入がほぼ決定しており、もしかしてあの面白そうな企画にも参加することになるのかな、と密かに期待していたからだった。そうして今回からは5人で行きましょうということになり、私は何だかこそばゆい気持ちで、めでたく今回の芋掘りツアーの一員となった。

当日の朝。メンバーと写真家の三田氏と車に乗り込み、大阪府の河内長野市にある施設「やまびこ園」へ向かう。メンバーとの車移動はライブ遠征などで慣れている。大抵車内では前列と後列で会話が別進行しており、私はいつも後列で金子と佐藤の野球トークに巻き込まれる。野球、というよりスポーツ全般に疎い私にも臨場感たっぷり身振り手振り話してくれるので、なんとなく理解できる。詳しいことは覚えていないが、二人とも何より野球が好きなのだと思う。そのうち車はくねくねと、すっかり山道を進んでいた。すこし車酔いして開け放った窓に流れていくミカン畑、鳥の鳴き声、澄んだ空気、すべてに心が踊った。なんて久しぶりの感覚だろう。体中の細胞がふっくらと満ちていくようだった。

現地の駐車場に着くと、もう既に人がたくさんいた。そこには野菜の直売所もあり、立派な葉付き大根が売られていた。私は大根の葉に目がない。金子もそのようで、即購入した。嬉しい。今夜の献立に大根葉炒めと大根サラダが暫定した。そう、今回は芋を掘るだけではなく、それを調理し食べるところまで行う。

芋掘りの受付を終え、再度車に乗り込み、芋掘り場へ向かう。芋掘り場という言葉はおかしい。さつまいも畑だ。さつまいもは掘られる為にそこにいない。これは石の採掘場などにもそう思う。話が逸れた。周りを見渡すと子連れの家族が多く、私達のようなグループは全くいなかった。芋を掘りに来ない年代なのかもしれない。30代の6人が予定を合わせ、芋を掘りに行くというシチュエーション。確かになさそうだ。

私達は案内係の人に連れられ畑の一角へ。まずは場所の争奪戦。ジャンケンで決めることに。この、ジャンケンで決めるという行為もなんだか久しぶりでいちいち面白くなってくる。内心どこでもいいと思いながらもやはりジャンケンは白熱する。極めて重要な試合を終え、それらしく野生の勘を研ぎ澄ませ場所を選んだ。軍手をはめスコップを握る。土の匂いや意外とまだ強い秋の陽ざし、どこからか風に乗ってやってくる野焼きの匂い。大自然を五感でフルに感じながらしばらく黙々と掘り続けていると誰かが「あ! 芋や!」芋の感触に歓喜した。

時を同じくして皆次々と掘り当てる。一個見つかるとどんどん出てくる。まさに芋づる式だ。この言葉の意味を完全に理解した瞬間だった。そしてその中でも大きいものが採れると皆で称え合う。原始的で、楽しく、嬉しい。何百年も前から、こんな風に仲間や家族で芋を掘っていたのだろうか。収穫できる状態になるまでの過程をすっ飛ばして今日いきなりここへ来て、さくっと掘り出しただけの私達がこんなにも嬉しいのだから、一から育て収穫した時の感動はさぞ特別なものだろう。いいトコ取りしてすみません、という気持ちを多少抱えつつ、それでも自分たちで掘った芋を並べると達成感があった。

最後に記念撮影。芋掘りの記念撮影は幼稚園以来だった。そして忘れられないのが軍手を外すと信じられない位に手がネバネバしていたことだ。これが石鹸で洗ってもなかなか落ちない。想定外の出来事に困惑する私達。幼稚園の芋掘りの記憶には無い。なぜだろう。畑の方に伺ったところ、どうやら芋の根っこに含まれる成分のせいらしく、放っておくと皮膚炎症を起こしたりもするらしい。思わぬトラップだった。

そういえば昔キャンプ場で一人散策がてら茂みに入っていくと、服にトゲトゲの植物が絡まっていることに気付き、剥がそうとするとまた別のトゲトゲが絡まり足を取られ、大げさでなく飲み込まれそうになったことがある。ごめんなさいごめんなさいと心で何度も唱えながらなんとか脱出することができた。今思えば、周りをキャンプ場にされ、さらに奥地まで侵入してくる人間への攻撃があってもおかしくない。今回の芋だって、根こそぎ人間に掘られてしまうことによる種の存続危機からくる抵抗だったのではと思っている。

その後それぞれに一息つき帰り支度を始めた。もう少しここにいたい。車に乗り込むギリギリまで、私はこれでもかというほど全身で深呼吸した。

帰路につき、車中で献立を考える。これは私と金子の役目だ。大まかに担当を決め、あとはスーパーで食材を見ながら考えようということになった。市内に着く頃にはもう日が傾き始めていたので、芋洗い班と買い出し班に別れて準備することになった。買い物班だった私はスーパーにあらゆる食材が所狭しと並んでいるのを見て直売所の風景を思い出し、都会に帰って来たのだと改めて感じた。それは残念なようで、安心なような、ちぐはぐな気持ちだった。

買い物を終え三田氏の家に戻ると、泥が綺麗に落とされたさつまいもが並んでおり、おおっとなった。土をかぶっていないだけで、見慣れたいつものさつまいもになる。いよいよ調理開始。自然とそれぞれの持ち場につく。印象的だったのは、金子が料理に取り掛かると全てが猛スピードで、まるで注文が次から次へと入る厨房のようだったこと。それから何度も味を確かめながらひたすらスイートポテトを作る玉田や、料理に慣れていない山田の、産まれたての赤ちゃんを扱うようなピーラー使い。そんな皆の横についてフワフワしている佐藤。普段のスタジオやライブでの彼らとは違う一面を初めて見たような気がした。

これはいくつかバンドをやってきた中でも初めての経験だった。普通にバンド活動をしていてメンバー全員で料理することはまず無いし、ましてや朝から芋は掘らない。しかし私達は違った。するりと何か別のチームに変化した私達は、それぞれにできることを手分けし、教えあい、次々と料理を仕上げた。

皆で作る料理はキャンプでのそれとも違う、もっと日常的で、非常に充実感のあるものだった。朝には土の中にいた芋たちも見事に姿を変え、思っていたよりずっと豪華なさつまいもと秋の食材フルコースが完成した。大拍手。テーブルに並べ、ビールを配置し、待ちに待ったいただきます!の時。この嬉しさは、ライブがうまくいった時の打ち上げか、それ以上だった。料理はどれも美味しく、秋の食材をお腹いっぱいにいただき、団欒の夜は更けていった。

yumi (ゆみ)
大阪生まれ大阪育ち。射手座。ピアノとコーラスを担当。普段はピアノ弾き語り、映像音楽の作曲など。学生の頃、焼き芋買ってきて〜と先輩に3000円渡されて、きっちり3000円分買って戻ったらこんな大量に買うやつがどこにおんねんと怒られた思い出があります。今回はそれをはるかに上回る量でした。

●① seaonthkw2dアルバム『』について②bx音源と印刷物のデータをスポンジ詰め込みました。③uyS作るきっかけな、3年間課外活動記録は四季テマ「」(全1曲)リ楽各種トミグサビで配信す高質や制わ冊子含むも併せ販売08ら3渡名付フィドワク並行こされ私ちござ土地赴食材調理べ演奏うよがど知ろそ中生:Plm54Lp96Cr7Gic遠船MAfYTINEUzFROv/(カ)結成明治以前日本存在服ぬ民山窩語繊細綴詞器心良響ブ探求ロッ自足運び体験大切gW上ほコツD媒ん代試歌レ用セ様々Q角挟イ編集ソ取りニプ機使おくだ形変え続現何へ憧持鑑賞者身近置愛家思価格:¥,+税/ズ×個差あ属素ェチウオラボ紙購入内容→←.H拡張ハゾパ再可能じ封ォピ仕組読予約必要・ァ場合店舗金方注意布禁止当第三直接的被害我責任負ね了承不点問@先移版利継ダ起開左下共有設定モ時選択ょ小登文章ぶ好二枚一両面短辺出力半分折ペ順重完!ホキ紐留線部絵柄壁貼#1替写真撮影為訪見聞深気芋掘鹿解雪奥独唱至僕達目会数多増情報量追ばず未捉流興味惹づ月費論始メ脱退新白考毎提案元ぞ通田周氏抜粋事感所実際今後少話進果回掛度越化初次関副得緩識企画投#冬ヒ旬採決普段立位同業束強疲終膨充限膠着状態突如到来ナ禍厳況曾緊急宣言発令ゆ番露収纏品群宅待長花祭等節滋賀琵琶湖阪泉館西兵庫砥峰原ヘ村ネ奈吉野和浜京都宝ヶ池公園剛春夏秋述対複雑伴離確無表特典連交換違故異冒頭簡単寧義旅軽健太頻繁雰囲由屋?玉げ模納緒ぜ県千桜早朝観光既人溢測誤安道古茶産軒浮温餅空相ゃ窓眺景色晴別恋シ損満指更寒暖口咲頂芽吹然手訳尚ュ割局ケョ描微妙散肌揚幼期憶繋学頃球恒例校箕市勝尾寺徒歩向煮豚汁似ふ瞬昔過ぎ象嫌ゴ受殆幸夜伝統十㎞青映整遍路覚逸木伐エ虫飛水神社参守呼授仰豊臣秀祈願頼佇彩放純建造魅減落静想像拾杖丁枝傾斜峯ぷ停麓便乗議昼最陽熱凄途型府ギ担料靴性敏改平南伸砂眩海書看板紀伊島昇帰照返車降鼻刺匂紫焼境雲午遮蔽溶暑反射踊波打寄男4訝客昂他防堤磯喧騒緑ャ捨転潮風錆欠崖鳶鳴声捕側策郎休憩姿図奇絶峡渓谷川馴染嬉腹拵鮮刀鮪包滑肉裂職矢説背締噛脂値骨買巨岩沿走撤去避透涼夕暮漂耳喜蝉隙滝撹拌草王祀根挨拶済赤滲怖世片鱗触ぐ派侘寂聴ゼ廻広育漫町洋X紅葉区環酔払比叡借遊計敵飽ベ座瓶捗住鳥笛怒農溜湧堰工這苦松崎銅暦諸北幾澄肝程洗礼残念ひ顔邪鞍馬禎藤勢夢霊告尋女鬼襲殺枯倒翌毘沙門天菩薩従堂怪晩童創断台壊勉丑刻狗裏戦随国規吊橋星族賑徹恐症余裕丈夫岸覇繰克装察望綺麗遥江哲也積滅域駅駐符搭久跡彼底革ぴ腰坂灯籠箇死堪笑誰供仏酒飲階法輪ぽ脇石柱晶粧美拝皆引危横冷迷慢湯剥蓋箸穴ぼ麺却視界老若犬覆幻葛息庭尻慌腕悟辿鍋鮭炊飯鰤奮昆鱈菜菊葱沢癖免許加構諾躍詳蕨遅経難悩魚偏漢字勘低尖鋭歯覗狭訛嘘係漁獲釣ノ匹佐協B扱狙㎝醸泡徳刃唐塩丼捌認応硬臓血卵嚢胃袋破端脳蓄貌極2失敗握卒卓駄揃華遽招醤油非常旨黄ユ淡衣鈍眠釜睡甲氷炎首詩六唯百郡瀬宮羽皇御蒸鈴魔除厄祖母舎汲支羨列貴零杯只圏髪沸騰凍兼火薬葡萄桃役茄万辛浸補助皮茹ぱぁ電主催準備梱預胸暇干題練習織答即正式密5員河施征慣抵巻般疎臨振畑胞献炒暫6争奪研軍五黙歓称仲穫抱稚忘鹸困惑伺膚茂ゲ植絡侵攻撃抗吸班戻泥猛厨房教豪拍団欒弾輩円椅寝帯ヤ擦狩猟〝”揺速徐丹林牧畜築給髭師迎吐棟鴨餌具勾米率9稲殖基賄銃保管倉歳児漬嘆候筋務薪炉室柔歴傷獣闘飾談藹焦黒沈腸排泄官糞臭隣槽濁肺隔膜ヨ械縄効技術史毛斑示剣鬱貫省届噌製香衝塗泣消櫃勧条是戯究痛肋希舌ザ捻掲廃棄呟総括褒互恥荷眼…ぉ類脈霧送命鶏牛薄友舞週末商致益権著肖財誹謗序俗紛訴訟賠償請稿+某蔵慨 盛K層扉井毒搬喋叩勤申導塞摘盤処呂崩労巡恵謝酷弦焚仮判潰己善幅障朽居適証堵還啜頬兄缶婦営介皿抑獄八倍席優雅圧昭7遭修繕ガ漏街暗袖揉悪右苛航叫悔挑紳士逆易件挙快妻趣尽遣添衛清森杞憂峠湿汗較親偶稜隠癒鍵迫弱東誕旧姉妹芸敦鼓8号働贈濃厚耐絞凸凹弓陰痍鮎将